Q貿易会社に勤務して2年目の26歳です。入社して以来、女性上司たちにいじめられて、仕事がうまくいきません。正直、もう会社をやめてしまいたいと思っています。でも転職先でも同じことが起こったらと考えると、なかなか踏み切れません。できれば、今の女性上司との関係を改善してうまく人間関係を築ければと思っているのですが、どうしたらいいでしょうか?私の性格の問題なのでしょうか?
リカ先生「残念ながら、会社を辞める理由に人間関係がうまくいかないことをあげている方がたくさんいらっしゃいます。特に女性上司から不当な扱いを受けたり、圧力やイジメなど受けている人が大変多いんです。あなたは女性上司に好かれない理由は何だと思いますか?あなたが美人だから?ひがみ?男性上司にもてるから・・?」
Hさん「男性上司の私への対応と彼女たちの対応は確かにちがいます。女性上司はお局さん扱いされていますし…。正直、まだ私は若いから可愛がられていると思う…」
リカ先生「可愛がられているというか、甘やかされているのね。女性上司はどんな方?」
Hさん「独身の45歳。結婚して一度はうちの会社を退社し、その後離婚して、再雇用されたみたいだけど、そのときは契約社員からスタート。5年前やっと正社員に戻れたみたいです。昨年は管理職への昇進を狙っていたけれど、結局叶わず平社員のまま。責任感がありすぎて残業ももっぱら1人。正直、ギスギスして近寄りがたいんですよね…」
リカ先生「苦労されてきたのね。そのほかの女性は?」
Hさん「彼女のアシスタントは35歳の独身、45歳のお局様に絶対服従しています。25歳の中途採用の正社員が1人いたけれど、彼女も女性上司との人間関係がうまくいかずに結局辞めました。『なぜ結婚しないの?』などプライベートな質問ばかりして地雷を踏んだみたい。だからなのか、今も残っている35歳の彼女は私生活について、絶対に口にしない。女性上司に従順で男性たちとは距離を置いているみたい。仕事ぶりを尊敬していることを毎回のように気を使って表現しています。」
リカ先生「女性上司は仕事ができるの?」
Hさん「女性上司2人は仕事では信頼されています。だから、男性社員は2人の女性のどちらかをほめたら、次にもう1人をほめるなど、とても気を配っているみたい」
リカ先生「あなたはそれをみてどう思うの?」
Hさん「男性も大変だなあと…」
リカ先生「それだけ?」
Hさん「…」
リカ先生「ちなみに、彼女たちがいなかったら、その分あなたは代わりに同じ仕事をできる?」
Hさん「ムリムリ!できない!何をしているかも難しくて理解できないのに」
リカ先生「つまり大変な仕事は彼女たちにに押し付けて、あなたは簡単な仕事だけして適当に男性にちやほやされているのね。それでは、嫌われるのも当然かもしれないわね。仕事ができないのに、男性の媚ばかり売っていると思われても仕方がない」
Hさん「でも、私もちゃんとやろうとはしてます。男性に言われたコピー、電話対応、アポイントメントなど…」
リカ先生「それは、ツール。仕事の中身は何?」
Hさん「確かに必然的に男性の上司への対応が中心で、仕事そのものにも中身がなかったから、やりがいも感じないのかもしれません。男性の上司に、電話でのクレーム対応を伝えるときにも、上司が機嫌が悪くならないように報告しなければならないとか。そんなことばかりに気を取られていました。でも、本当は私も男女ともに上司に仕事で認められたいと思っているんです」
リカ先生「それなら、仕事に集中しなさい!」
Hさん「でも、どうやって?」
リカ先生「ほら、すぐにそう回答を求めるのではなく、自分で考えること。まず、この会社で本当は何をやりたいのか?入社したときのことを思い出してみて。将来、あなたはどんな仕事がしたいの?」
Hさん「うちの会社は雑貨の貿易会社だから、本当は海外に雑貨を買い付けにもいきたいし、日本でどんなものがどう売れるのかマーケティング調査もしたかったし。でも今はそのはしくれの仕事さえもさせてもらえない」
リカ先生「要は、任せられないから男性は適当に簡単な仕事を与えているのね」
Hさん「今、ようやく置かれている状況がわかりました」
リカ先生「では、まず今の雑用をちゃんと完ぺきにこなすこと。責任感を持って。女性たちから仕事をふってもらいましょう。そのためには、残業をしている女性上司たちに『手伝います』と進んで名乗り出ること。」
Hさん「でも彼女たちは意地悪だから永遠に雑用しか回さないかも。」
リカ先生「それは今までのあなたの態度が悪かったから反省して! 仕事ができることをアピールしなければ、もちろん次の仕事なんてまわってこないよね? 電車の通勤時間を使って、貿易の本、英語の本を読んで、机の上にも並べておきましょう。やる気があることを見せてください。」
Hさん「本を読んでもなかなか頭にはいってこない。雑用ばかりで実践がともなっていないから。」
リカ先生「頭に入らないならスクールに行くとか資格を取りましょう。ちなみに、“L/C LETTER OF CREDIT(信用状)”って何だか知ってる? これは貿易の実務をこなす人ならば必ず知っていなければならない知識の一つよ。今の時点で、あなたがこうした初歩的な質問に答えられないのであれば、上司はあなたに責任ある仕事を任せられないのも当然の話よ。上司が一から教えてくれるなんて、期待してはだめ!」
Hさん「たしかに今の私には何も知識がありません。仕事がないからと周りに甘えてきただけなのかもしれない。周りからも信頼され、雑用だけでなく、貿易の仕事を任せてもらえるよう勉強していきたいと思います」
▼リカ先生の本日のお告げ▼
女性上司からどうして嫌われるのか。もう一度、自分の態度を振り返ってみること。上司の働く姿をギスギスと捉えるのではなく、責任感を見習ってみること。優しくしてくれる周りの人に甘えず、仕事の知識を得るための努力や、仕事に対するやる気を見せ、雑用係から卒業しよう!